母の病気と自分の心情
母が病気であることを聞いてから、
何日も何日も泣いて、
仕事中も、自転車に乗っていても、布団の中でも、電車の中でも…
母のことが脳裏に浮かんでは
涙が止まらなくなっていました。
ひたすら涙が出て、止めることができませんでした。
母の病気を受け入れようとしても受け入れきれない自分
現実を理解できていない自分
ただ生きていてほしいと望んでいる自分
過去、本当に色んな事がありすぎるくらい色んな事があって、
自分の夢を何度も諦めなければならない場面、たくさんありました。
それでも、そんな家庭環境の中生きてきていても、
実家をしばらく離れていたけど、
無条件にも、母に生きていてほしいと本気で思う自分がいました。
『これからどうなっていくのか』
『母はあと何年生きられるのか』
『ステージ4の乳がんって何?』
『転移しているってどういう事なの?』
『がんって死ぬの?』
色々なことを考えては、涙が溢れて止まりませんでした。
人生で、一番泣いたと思います。
『自分もいつかはがんになるのではないか』
『いくつまで生きられるんだろう』
『自分も母と同じような治療をしなければならなくなる時がくるのかな』
毎日毎日、胸が痛くて怖くてどうしようもなく、
ぎゅーってなっていました。
でも、ある方に一冊の本を貸していただき、その本を読んだおかげで、病気が怖くなくなり、母の病気を前向きにとらえられるようになりました。
自然と涙も止まり、母とも泣かずに会う事ができるようになりました。
実家に帰るたび、料理を作っていても涙がでてきて、
実家から自分の家に帰る道でも、
本当に泣いてばかりでした。
でも、その時間があったからこそ、今は母と向き合い、自分の正直な思いを伝えることができています。
「自分に何ができるんだろう」ってずっと考え探していたけど、
母は家に帰るだけで、
そばにいるだけで、
会話をしているだけで喜んでくれます。
特別何かをしなくても、そばにいるだけで、生きているだけで、本当に幸せを感じられます。
死んでしまったら、そばにいる事すらできません。
言い方おかしいかもしれないですが…、
母が病気になったおかげで、家族との関わり方が変わり、何より、命の大切さに気づかさせてもらいました。
生きている事、
明日が来る事は当たり前ではないんだ
って事を、近くにいて教えてもらいました。
今尚、母は辛い治療を受け、明日どうなるかもわからない中生きて、本当に辛くめげそうになる事もあるかもしれないけれど、
そんな姿を近くで見ている家族も、同じくらい辛くて、
でも、
病気が家族をつないでくれたとも思います。
本当にありがとう。